こたそく−大学生コタケの雑記ブログ

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病気じゃないなら健康って誰が言ったの?あなたと会社に知ってほしい『プレゼンティーイズム』の話

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みなさんこんにちは!
コタケ(@)です。

実は僕、最近花粉のせいか鼻炎気味です。この季節になると目や鼻が痒くなっちゃいます。あと、寒くなってくると足先がこわばり、冷え性を実感します。別にそこまでひどくないので病院にはかかっていませんが…

そんな【病気ではないが体調が万全でない状態のまま暮らしている・働いている人】って多いはず。

 

みなさんは今、健康ですか?

もちろん健康を求めるとキリがありませんが、何か不調を感じていながらも、別に病院に行くほどでもないと日々を過ごしていませんか?

 

今回の記事でみなさんにぜひ知ってほしいのは『プレゼンティーイズム』の概念『病気じゃないけど体調が優れないまま働いて生産性が落ちている状態』のことです。

 

きっと、聞きなれない言葉だと思います。この概念、日本ではあまり普及していないのです。でも、会社や個人がこれを意識するのとしないのとでは、働き方や生き方に大きな変化が出ると僕は思っています。

それではできるだけ簡潔にお話していきますね!レッツゴー

 

目次

 

プレゼンティーイズムとは

プレゼンティーイズム(presenteeism)とは、病院にいくほどの症状ではないが、体調が優れず生産性が落ちている状態のこと。

欠勤を表すアブセンティーイズム(absenteeism)をもじって作られた造語です。

そちらが欠勤を表すのに対し、present(出席して)を冠すプレゼンティーイズムは、体調が優れない状態でなんとか仕事を続けようとして生じてしまう生産性の低下を表します

主な症状は以下の通り

  • 風邪
  • 花粉症などのアレルギー症
  • 胃腸の不調
  • 偏頭痛
  • 腰痛や関節痛
  • 軽度のメンタル不調 などなど

これらの不調を感じながらも仕事に取り組んでいる人も多いのではないでしょうか。

っていうか、そりゃこれくらいの体調不良は誰にだってあります。体調が悪くてもこなさなきゃならない仕事は変わらないから、頑張って職場に向かうのです。

 

侮れない生産性低下…そして

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でも、ただの体調不良と侮ることなかれ。微々たるものと思うかもしれませんが、これらの症状のおかげで確かにパフォーマンスが落ちてしまうのです。

例えば、アメリカの調査では花粉症の生産性低下率は平均4.1%でアメリカ全体に生じた損失はなんと年間180万9945ドル(約2億円)!

また、うつの生産性低下率は平均7.6%とも。

 

プレゼンティーイズムが問題なのは、個人が体調不良と戦いながら仕事を行うことで、周りの人にも悪影響を与えることがあるということです。例えば、風邪の場合。これは単純に周囲に移してしまう危険性がありますし、咳やくしゃみなどの騒音で周囲の人の集中を乱してしまうことがあります。職場全体の生産性を下げてしまうのです。全体としてみれば、まるまる欠勤するアブセンティーイズムよりも、体調不良によるプレゼンティーイズムの方が損失時間は多いと見積もられています。

 

また、そのような体調不良の状態で無理しながら会社に行き続けることで、取り返しのつかないほど重症化してしまうことがあります。そのような場合は長期休暇、休職もやむを得ません。僕自身も、腰痛を無視しながらせっせと大学に通っていたら、えげつなく悪化してむしろ症状が長期化してしまいました。 

kotakesokuhou.hatenablog.com

近年のブラック労働による過労死やうつ自殺というのは、このプレゼンティーイズム放置の究極的な例でしょう。 もちろん人道的な問題もありますが、会社としても無視できない労働損失になってしまいます。

 

広まる健康意識〜会社の働きかけが大切

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ここで問題は、これらプレゼンティーイズムを会社側がほとんど意識していないということ。特に日本においては、『勤勉を美徳とする文化』根付いているので、なかなか厳しい問題です。別に会社に来れる状態なのに休む、というのはやはり常識的に許されませんし、休む本人にとっても心苦しい面があります。どうにかならないものか。

 

ここで、このような従業員の健康状態による影響を測定し、経営に活かそうという向きがあります。それが、『健康経営』です。

健康経営とは、「企業が従業員の健康に配慮することによって、経営面においても 大きな成果が期待できる」との基盤に立って、健康管理を経営的視点から考え、 戦略的に実践することを意味しています。 

http://kenkokeiei.jp/whats

また、経済産業省による『健康経営銘柄』の選定によって、企業の健康への取り組みを評価する流れもあります。

経済産業省は、東京証券取引所と共同で、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業を「健康経営銘柄」として選定し、公表することで、企業の健康経営の取組が株式市場等において、適切に評価される仕組みづくりに取り組んでいます。 

また近年、厚生労働省の要請により事業者は従業員へのストレスチェックが義務化されました。メンタル面での問題を未然に防ぐ狙いです。

 

メンタルヘルスの疾患もそうですが、プレゼンティーイズムの症状は慢性疾患が多いです。

例えば腰痛や関節炎などは、長時間労働の弊害によるところも多いでしょう。このプレゼンティーイズムの問題は、昨今の労働問題とも密接に絡み合っています。

企業の生産性が低いから体調不良の社員にも重労働を強いさせなければならないし、その社員は無理に働いたことによって悪化、周囲にも悪影響を与えることになりさらに生産性が低下していく、という悪循環に陥るのです。

上記の取り組みを追い風として、日本企業全体に従業員の健康リスクを意識する良い慣習が広がっていけばいいのですが…

 

おわりに〜私たちにできること

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私たちにできること。

それは、自分の心と体を大切にすること。

それだけだと僕は思います。

僕自身にも、腰痛と下肢痛でのたうち回った経験があるから、この気持ちが痛いほど分かります。(実際痛かった)

病気じゃないから、病院に行くほどではないからと無理をしないでください。会社にとって、そして何よりあなた自身にとって何が本当に良いことなのか考えてください。

休んでください。治してください。

そんな社員を休ませられない会社がもしあれば、その会社がビョーキなのです。とっとと潰れてください。

 

では、今回はここらへんで!
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