手術しても治らない椎間板ヘルニア・座骨神経痛の痛みから解放された話
みなさんこんにちは!
コタケ(@kotake3810)です。
さてさて。今回は健康をテーマにした記事です。
みなさん、足腰の痛みに悩んでませんか?
片足だけにズキズキと走る激しい痛みがありませんか?
座っていると、耐え難い痛みが足先から臀部、腰にかけて襲ってきませんか?
かといって布団に入っても痛みでなかなか寝付けず、がんじがらめの日々を送ってませんか?
この記事を見ているあなたも、少なからず何らかの不調を感じているんじゃないでしょうか。
かくいうぼくも、大学入学後いきなり
と診断され苦しんでいました。
しかし今(大学4年生)はまるで改善!
1日に何万歩歩いても平気だし、自転車で山を超えるのも余裕です。
ぜんぜん痛くない!
むしろ、ヘルニア罹患前よりアクティブになってます。
この夏に登ったこんぴらさん。その階段なんと1368段!
で。どうやって治したのか、そこが一番気になるところ。
結論から言いますね。
『椎間板ヘルニアが痛みの原因ではなかった。仙腸関節の動きをよくしたら痛みは治った』
ええええ…?とお思いのあなた。もしかしたら、あなたの痛みも別のところから来ているのかもしれません。
※なお、この記事はあくまでも体験記です。病気の原因や状態、進行には個人差があります。治療法についても、私が紹介する方法が必ずしも正しいものとは限りません。よって、自己責任でお願いします。
まずは信頼のできるお医者さんに。
目次
腰椎椎間板ヘルニアの正体
椎間板ヘルニアとは、背骨の腰部の椎骨と椎骨の間でクッションの役割を果たしている軟骨(椎間板)が変性し、組織の一部が飛びだすことをいいます(ヘルニア=何かが飛びだすこと)。このとき、飛びだした椎間板の一部が付近にある神経を圧迫し、腰や足に激しい痛みやしびれなどの症状を起こします。この症状を坐骨神経痛といい、椎間板ヘルニアの代表的な症状となっています。
(参考:椎間板ヘルニア|発症原因|治療法|保存療法|手術療法)
というのが一般的な解釈です。
何らかの原因で圧力が高まり椎間板から飛び出した組織が、腰椎を通る神経を圧迫して痛みやしびれを引き起こす。
と説明されています。
一方、これについて懐疑的な見方もあります。以下のサイトに分かりやすく説明されていますので、ご確認頂けたらと思います。
ここでは以下の二点が強調されています。
- 神経圧迫によって痛みは引き起こされない(麻痺やしびれはあり得る)
- ヘルニアは原因ではなく、結果。身体が歪みバランスが崩れていたから、局所的に圧力がかかり椎間板がはみ出しただけ。痛みも、その体のアンバランスが原因
体験談から言います。これは正しい。
しびれや麻痺のない人は、手術しても痛みの回復は見込めないのかなと思います。実際ぼくの場合もそうでした。
椎間板ヘルニアは、痛みの原因ではない。
痛みを引き起こす原因がもたらした、副産物のようなものです。いわばオマケ。
さすがに、神経を圧迫して麻痺の症状が出てきたら、その圧を逃がすための手術を行わないといけないでしょう。
でもそうでなく、痛みと戦っているときにヘルニアと診断されたのなら、手術を受けるよりも、本当の原因を探して根本治療に努めたほうが良いのかもしれません。
それでは、私がヘルニアを治すまでの道のりを以下に残しておきます。遠回りで無駄なこともたくさんしてきたのですが、出来るだけ詳細に記載していきます。
少しでも、皆さんの回復へのヒントになれば。
発症から克服まで
発覚したのは大学一年生の夏頃。
直接の原因はおそらくありません。でも当時、自宅から大学までの満員電車2時間弱をほとんど立ちっぱなしで通っていました。それも、重い教科書を背負いながら!
高校から大学にかけて、スポーツとは無縁の生活を送っていたため、運動不足もあったかもしれません。
何にせよ、長時間狭い電車内で同じ姿勢でいたことで、
姿勢は歪み、硬直した筋肉はついに悲鳴をあげたようです。
整形外科にいってみる
入学早々、腰痛と下肢痛が目立つようになり、何も知識のなかったぼくは、まず近所の整形外科にて診療。
その病院にはMRIの機械がなかったためレントゲン検査のみを行いました。
その結果、骨の方には特に問題はないということで「多分ただの腰痛。湿布と牽引治療で様子見」という診断結果になりました。
後から考えるとこの病院が非常に厄介でした。
牽引治療とは、その名の通り引っ張る治療です。脇に器具を固定し、腰にベルトを巻き足の方へ10分程度引っ張ります。歪んだ背骨を矯正したり、椎間板など関節にかかる圧力を逃す目的のようです。
でも、簡単にググってもらっても分かりますが、腰椎椎間板ヘルニアに牽引治療は厳禁です。(諸説ありますが)
また、痛みの強い急性期にも厳禁です。
少なくとも、痛みが増幅する場合は牽引治療はやめなければなりません。
ぼくの場合は、案の定、痛みが増幅。
腰と足が死ぬほど痛いって言ってるのにその腰を何やら恐ろしい機械で引っ張るってどういうことや?
殺す気なんか?
…と本気で思ってました。
こんな感じなので牽引治療は中止。何回か通ってもよくならないため、今度は痛み止めの注射を行いましたが、もちろん効かず。痛みは強くなっていくばかりでした。(※腕への注射でした。後述の硬膜外ブロックや神経根ブロックとは違います)
もっと早くましな病院にかかっていれば…と今では思います。担当の先生が自身の診断を信じて疑わないため、治療が進みませんでした。
椎間板ヘルニア、発覚!
埒があかないので、別の病院でMRI検査。すんなり、腰椎椎間板ヘルニアが分かりました。
さすがにこうも痛みが続くとなると、まあそうだよなあ…と思いました。
そして大学一年生の秋頃。
痛みに慣れたのか何なのか、「勉強も忙しいし…」と自然治癒に期待することを決定。
その時ネットで見かけた「ヘルニアは病院行っても治らない!普通に生活してたらいつか治るよ〜」という情報を鵜呑みにしていました。
まずは原因を知ることが必要なんです。こればっかりは、本来専門医に診てもらわないといけません。
放置で悪化、ペインクリニックへ
そして年明け。勉強に熱心になっているうちに、かなり悪化してました。
この時、5分と座っていられない状態。
夜もなかなか寝付けず、睡眠不足が続いていました。
どうしようもないので、
ペインクリニックに通い、痛み止め(リリカ・効果は強いが副作用や離脱症状が強い)をもらいながら、経過観察ということで3ヶ月程度通院を続けていました。
(参考:リリカとは|リリカについて|リリカナビ [ファイザー/エーザイ])
この期間は、悪くなったりマシになったりを繰り返していました。ただ、マシになると言っても快方に向かうわけではなく、たぶん薬の効果で一時的に感覚が麻痺していただけです。
硬膜外ブロックという治療も行いました。根本治療も期待できるようですが、個人差もありほとんど効果はありませんでした。
局所麻酔薬を障害のある神経に注入することにより痛みの伝達経路を遮断し、早く効果的に痛みを緩和する方法が「ブロック治療」です。
(参考:よくあるご質問 | 恵比寿駅徒歩2分|いがらし整形外科スパインクリニック)
そして大学二年生の春、足腰の痛みを訴えてから一年。薬でだましだまし痛みに耐える一年が過ぎました。
無理していた分、身体はぼろぼろ。ペインクリニックも、これ以上保存療法はできないといって大型総合病院への移動を勧めてきました。
手術が効かない!?
大学二年生の夏。
この頃になると、痛みで歩くのもやっとになっていました。
麻痺ではなく痛さによって脚の可動域に難があったため、移動の時には杖をついていました。そして基本的には家のベッドの上。
大学はしばらくお休みしていました。
移った総合病院(麻酔科)では、主に神経根ブロック注射での治療を行っていました。
神経根とは脊髄神経の根元の部分で、そこに局所麻酔薬を注射することによって痛みの感覚を脳に伝達する神経の動きを遮断します。 レントゲンの透視下で体の内部を透かしながら行うことで、正確に痛みの原因の場所に注射をすることが可能です。
(参考:腰部神経根ブロック注射 | 恵比寿駅徒歩2分|いがらし整形外科スパインクリニック)
こちらも上手くいけば根本治療が期待できるようで、ぼくの場合は、隔週でこの治療を受けていました。
しかし効かず。麻酔が効いているうちは確かに痛みは軽減されるのですが、数日で元の痛みに戻ってしまうのです。
この治療を進めて2ヶ月ほど経ち、改善の見込みがないため、入院・手術を受けることに。病院としても手術は最後の手段ということで、簡単にはやりたくなかったみたい。
実際の病室の様子。手術前日。ヒエッ
手術は無事に終わりました。評判の良い病院を選んだためか、後遺症もなく術後数日で退院できました。(余談ですが、ぼくが入院していた病院には、話題のタニタ食堂がありました。美味しかったです。いろんな意味で思い出の味です)
で、手術前より良くなったかといえば、NOです。
腰にはコルセットを巻き、痛み止めでごまかすという生活は変わりませんでした。
満足に外出もできず。やりたいこともできず。なんだかなあ…と自分の運命を恨んだのでした。
原因を知るーAKA博多法で仙腸関節にアプローチ
大学二年生の冬ごろ。あまりに良くならないので、もしかしたらそもそも自分はヘルニアじゃなかったのでは?とか思い始める始末。
手術もしたんだし、その考えはさすがにオカルトなのですが、疑うことは無駄ではありませんでした。このころから、自分の病気や痛みの原因について多方向から自分なりに研究し始めました。様々な文献や資料を読み込み、そんなときに知ったのが『AKA博多法』という治療法。
多くの腰痛の原因は仙腸関節にある、と説明されていました。
仙腸関節は1:仙骨 2:腸骨の間(画像出典:仙腸関節 - Wikipedia)
なお、この治療法を取り扱ったテレビ番組がyoutubeにもアップされてましたが、著作権的にアレなのでご自身で調べてみてください。
ではどんな治療法なのか、公式ページから引用しますね。
関節運動学的アプローチ、AKA(Arthrokinematic Approach)とは関節運動学に基づき、関節の遊び、関節面の滑り、回転、回旋などの関節包内運動の異常を施術する方法である。…まず治療を受ける場所は、腰を中心とした背骨の近くが一般的です。中でも最も重要なのは、腰骨の下にある仙骨と骨盤との関節です。ここを、仙腸関節(せんちょうかんせつ)といいます。
…こうした、仙腸関節を中心とした関節の機能障害を徒手的(手を使って)に治療する方法がAKAなのです。
実は整体の類はヘルニアと診断されてからしばらく病院と並行して通っていたのですが、あまり効果はなく、むしろ揉み返しなんかが目立ったのでしばらく行っていませんでした。
でも背に腹はかえられない状態。藁にもすがる思いで上記サイトのAKA博多法の認定を受けた病院へ行ってみる。
診断結果は…
『左の仙腸関節の動きが著しく悪く、ほとんど全く動いていない』
とのこと。また、腰痛や下肢痛は仙腸関節障害が原因で、椎間板の圧力が高まりヘルニアになったのもそれが原因かもしれないと言われました。
その日から、AKAの手法を使った治療を受けました。素手で骨盤のあたりを軽くゆらゆら揺らす。それをたったの10分程度。
治療が終わって歩いてみると、なんだか足が軽い!初診で実感できるくらい効果がありました。
ただこの治療は、歪みや凝りを無理やり矯正するというものではありません。あくまでも関節の本来の動きを取り戻そうとするものです。ですので、頻繁にAKAを行うと悪化することもあると言われてるようです。
ぼくの場合は、一、二ヶ月に一回のペースで治療を受けていました。
そして現在もメンテナンスとして診てもらっています。
なお、AKAの治療を行うことを公式に認められている病院については、ここ(日本関節運動学的アプローチ(AKA)医学会)に載ってますので、もし気になるのであれば必ずここからチェックしてくださいね。下手な治療を受けて悪化したら元も子もないので。
ぼくには合っていたようで、治療を受けるたびに足腰が軽くなり、痛みが軽減される。本当に自分にあった治療法でした。今では腰痛持ちであったことが嘘みたいにアクティブに行動できてます。
この治療でまともに動けるようになってからは、体幹トレーニングやストレッチなんかの運動も行っています。身体が回復してない状態で運動しても悪化の元なので注意しましょう。
このメニューや内容については、また別の記事でお話ししたいと思います。
とりあえず、こんな感じで痛みを克服しました。ただ、気を抜いて悪い姿勢で足腰に負担をかけたりすると、また悪化してしまいそうな不安はあります。
そうならないように、日々自分の体と向き合っていたいものです。
痛みは心を蝕む
話は変わりますが、休学を決めたのは、痛みでやりたいことを満足にできてなかったからでもあるよなぁ…と振り返ってみて感じます。いや、もちろん一番の理由は闘病中にあまり単位が取れなかったことにあるのですが…笑
痛みに戦った過去があるからこそ、今の自分がある。それは分かりますが、綺麗事にすぎません。痛みは、明らかにぼくの心を蝕んでたわけです。永遠にも思える悪夢、そんな感覚でした。
せめて、同じヘルニアの悩みを持つ人にこの記事が届けばなあ、と思って筆を置きたいと思います。